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Football Lover's Heart. コンサドーレ+時々冬スポーツ+まれに日記。背景画像は窓についた霜。

タグ:堂々巡りの予感

今朝方こちらの記事を読んだ。
セルジオさんがラグビー日本代表にまつわる報道を見て、セルジオお得意の苦言というか小言だったのだけど。それに対する各所からの反応も面白くて興味深かった。
「目標が達せられなかったのだからチヤホヤするなって言うのに、負けても応援しろって矛盾してない?」 という発言を見かけた時には実になるほどと思ったものでした(笑)

ブーム/にわかファン、定期的にどの業界でも話題になること だし、何となく皆関心のあるところ。自分自身は、ブームが悪いことだとは思わないし、にわかファンが悪いものだとも勿論思わない。人は誰しも最初はニワカ。これもよく言われていることですが。

大きなイベントに依らず、なんとなく見るようになってなんとなくファンになり、やがてハマっていく。そういうプロセスを辿る人は「にわかファン」とは一線を画するものだろうと確かに思う。でも、テレビで放映される大きな大会での活躍を目の当たりにして、俄に関心を抱く という人の方が大多数だろう。

私とてかれこれ20年以上サッカーを見続けているけれど、Jリーグ以前のサッカーは「テレビで見てなんとなく」ぐらいしか知らなかったものが、Jリーグ開幕以降熱心に関わるようになったのだから、ニワカといえば立派にニワカなのです。出だしはJリーグブームです。 Jリーグニワカです。20年以上続けて見ていたらいつのまにか古参と呼ばれる分類になっただけです!

…それはともかく、この「ブーム」が「ブーム」として終わってしまうものと、そうでないものの違いって何なんだろうということをずっと考えています。
Jリーグは、ブームと呼ばれた時期がありました。2万人も4万人も入るスタジアムでチケットを取るのが困難な時期がありました。今はそれと比べると、とてもブームとは呼べない。 スタジアムはJ1であっても空席がそれなりに視認出来る。テレビでの露出もピーク時と比べたら酷いものです。

いまはブームとは呼べない。けれど全国に40を超えるJのチームがあって、消滅してしまった1チームを除いては、生まれたクラブが継続して、なんのかんのと20年以上この国のプロリーグを続けてこれてはいる。色々課題や問題は今も山積みだし頭打ち感も否めないけど、2002W杯が終わればJリーグも用なしぐらいに言われた時代(が、あった)を越えてきたのも事実。だと思っている。

「ブーム」から生まれ育ったものがある。「ブーム」から育てていかなければいけないものがある。
 凡そ競技と関係のないことを取りざたされ、ただメディアで消費されて一過性で終わってしまうものと、ブームが去った後も脈々と続いていくものの間にある差は何なのだろう。

これ別にJが偉いと言いたいわけではなくって、「なんで続いて来れたんだろう」という自問自答wと、色んなスポーツを見るのが好きな自分としては、なにごともブームで終わってほしくなくて、それぞれの競技の深淵を知る見る機会がずっと続いてほしい、なので「こうすればブームで終わらないのではないか」という方向性が見いだせたらなあと思って書いている。で、書きながらやっぱりよくわからんので、今後の自分課題とする。

「協会とリーグとファンが一体になってるのでは!」「なってねえよ!」
「ファンが熱心にやってる!」「時々熱心すぎてアレだよ!」 
「選手が頑張っているから!」「そうでもないと言いたくなる時が多い!」
「メディアの報道が素晴らしい」「なわけないだろ!」

もう既に結論が出ない方向に進んでいます…!

あー流れ関係ないけど冒頭の話に戻って、「負けても応援する」、私の感覚ではこれだと少ししっくりこなくて、「勝っても負けても添えた手は離さず」 ぐらいの感じです。勝敗によって力が入る時と抜ける時はあるけど。この感覚。うーん。悩みつつこの項 了。尻切れ。

先週は長岡から帰ってきて、生羽生君の強すぎるインパクトを自分内イメージをどうにか残しておこう ということにご執心だったわけですが。生で、まあまあ近い距離で見てみて、可愛いとか綺麗とかそういう感想じゃなく「圧倒的である」「ド迫力」とかむしろそっちで、フィギュアスケートでそんな感想を抱くとか夢にも思ってなかったので、はて、他の競技でそんな「ド迫力」を感じたのは近年でいつだったか と脳内検索をしていました。

そこで該当したのが「2006年の柏アウェイの、日立台の砂さんゴール」でした。
ゴール裏だと近すぎて見づらいぐらいの日立台で、自分達の目の前に叩きこまれた砂さんのゴール。あまりそういうのが得意ではなかったはずの砂さんの、ユニフォームの胸のエンブレムを掴んでサポーターにアピールする姿。もう10年近く前の話になるんだなと今思いましたが、ホントあれは忘れがたいゴールの一つだったな。

…ということを思い起こして、今季もそろそろ砂ちんの出番。
と、思っていた金曜日の朝に、岐阜に移籍するという情報が回ってきたわけですよ。なにそれですよ。
砂さんは札幌で引退すると思い込んで1ミリも疑ってなかったのに。なんで砂さんが?いやガセでしょ飛ばしでしょ? 情報のない午前中はただ動揺するばかりでした。

ちょうどノノラジオの日だったからノノの話もTwitter経由で読んで、移籍はガセでなく本当のことだと知り。公式に発表にもなり。コンアシブログにはこんな記事が載り。 

「伸二からは選手としての自分を大切にして、と言われた。」とあった。
友人が砂さんと親しかったから、以前色んな話を聞いていた。 
自分のことよりもいつもチームのことや他の選手のことを考えていたこと。優先していたこと。
その砂さんが、たぶん札幌に来て初めて周囲やサポーターの思いよりも自分の気持ちを優先したこと。
伸二に言われなかったらこうした決断には、もしかしたらなっていなかったのかもしれないけど、自分の気持ちを大事にしてくれてよかったな、って最終的には思った。

挨拶がある土曜日の試合はCVSだったから、配置によっては挨拶を聞く事が出来ないかもしれない。と思っていたけど、運良く聞ける位置にいることができた。
アウェイ側から見る横断幕はそれだけで泣けそうになったけど、担務中だから泣いてるわけにはいかない。次々訪れるお客さん達に「いらっしゃいませー」って笑顔で挨拶をする。でも鼻水出る。景気良く号泣したかったがそうもいかない。という人達が多分少なからずあの会場にいたことは少しだけ知っていてほしいです。 


感動的なセレモニーの後の試合ってどうしてこうもいつもああなんだろう。
思いを台無しにするような糞ゲーするかな。と、試合をチラ見出来るポジションで呆れていた。
休憩で、近くで見たらこの間のスケートのように迫力を感じるかもしれない!と思って普段行けない前目ポジションで見てみたらただ眠くなっただけだったし! 

脳内検索かけたらすぐにヒットするぐらいの「定番糞ゲー」。
試合終了を待たずに帰るお客さんの姿も少なくなかった。ご来場ありがとうございました!と全開の嘘笑顔で言う。文句を言いながら「じゃあまた来週!」というお客さんたちが目の前を通り過ぎる。ええ、そうなんですよ。こんなに呆れ果てるほど糞ゲーされても来週の予定は変わらない。26日(日)はドーム集合。

土曜日なのに平日ナイターよりも集客がなかった。勝てないから減ったのかな。魅力がないから増えないのかな。たぶんそこに凄いスターがいれば(それこそ羽生君レベルのな!)違うのだろうけど、そういうものに頼るのは違うと思うし。違うと思うけれど、じゃあどうやって、何に?という自分もいる。

動きながら考えている。答えはそう簡単に出ない。でもこのチームを、砂さんじゃないけど、私(達)は大変愛しているから。砂さんに託されて、だけど託されるまでもなく、だからやっぱりなんとかしたい、そのための努力は惜しまない。と、思うんだよねえ。困ったことに。 

【追記】 
砂さんへの想いについては既にひとみさんしゅんくんテッちゃんがそれぞれ 書ききってくださってますのでご参照くだされ。

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