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Football Lover's Heart. コンサドーレ+時々冬スポーツ+まれに日記。背景画像は窓についた霜。

タグ:書評

フィギュアネタ続投。書評的なアレ。っても読んだの今年の1月だけど。
タイトル通りオーサーコーチの本のお話です。
バンクーバー五輪ではキム・ヨナ、そして去年のソチ五輪では羽生君と、2大会続けてクリケットクラブでの教え子がゴールドメダリストとなったオーサー。
というと、いかにも成功指南の本っぽいですがそういう方面ではないです。

内容としては本人の生い立ちから羽生君との対談、キム・ヨナとのあれこれ。
個人的には羽生君との云々よりもこのキム・ヨナとのエピソードのほうが興味深かったです。読んだら結構印象変わるかも。少なくとも自分は変わった。

自分としては、この本の一番のキモは「はじめに」あったところで、
引用すると

ユヅルを2012年まで指導してきた阿部奈々美コーチ、短い期間であっても指導したであろう、さまざまなコーチ、トレーナー、さらには精神面を支えた人たち。そういったすべての人々のお陰でユヅルが存在しています。ユヅルの金メダルは、私ひとりの功績ではまったくありません。


このオーサーの謙虚な姿勢にびびったと同時に、仕上げた人間が偉いというではなく、小さい頃から選手の才能を見出してそれを潰さずに育ててきた・支えてきた人たちがあればこそ、という視点にはっとさせられました。

どんな才能でもどんな人間でも、その人の力「だけ」で上がっていけるものではない。ひとりで大きくなるわけではない。才能が才能として世に出て行くためには、本人の努力+周囲のサポートが脈々と繋げられていく事が必要なのだと。

才能が見出されること、それが正しく育てられること、育っていくこと。
人から人へのバトンが見える思いがしました。
フィギュアスケートだけの話では全然なく、サッカーも当然そうだよなと。

育てられた、という意識があれば周囲への感謝も必然的に生まれてくるものだろうと。
逆にその気持が持てなくて、自分だけの力で来たみたいな思いだったりしたら、それが自負であったとしても先は知れているのかもしれない。感謝大事。

超絶余談ですが、羽生君を眺めはじめて初期の頃、彼の隣にいる「ブライアン・オーサー」というプーさんみたいなまるこいおじさんと、カルガリー五輪でのブライアン対決のオーサーが同じ人物だと一致するのにややしばらくの時間を要しました。


いつも朝はNHK。
8時から普段は全国ニュースだけど、今日は平和記念式典で。
ああそうか今日は8月6日だった。
毎年この時期になると戦争ものの番組が多くなる。
そういうのに是非はあるんだろうけども
一年に一度ぐらいの時期 戦争と平和について考えてもバチは当たるまい。
 
漫画の「夕凪の街 桜の国」
本屋でお勧めとして平積みになっていたのを見たのは結構前。
薄い本の割に800円とかだからちょっと手を出すのをためらっていたけど
結局買ってしまった。そしてその800円は全然高い買い物ではなかった。
とても柔らかなタッチで素朴で美しい感じの絵柄で
優しげに昭和の戦後の広島の街が描かれています。
それだけに、訴える言葉が深く刺さってくる。
読むか読まないかだったら、読んだ方がいい 絶対。
文庫で安いのが今は出ています。
 
わかっているのは「死ねばいい」と
誰かに思われたということ

思われたのに生き延びているということ


紡木 たく / 編書房(2007/12/07)
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↑最近痺れた本
なんつったってアナタ、紡木たく12年ぶりの新作ですよ!
20年前に一世を風靡した(はずの)「ホットロード」よりは
その以前の作品が好きでしたが
その時代が、読んでいてまさに甦ってきました…

「自分は誰かに必要とされているんだろうか」
「誰にも必要とされていないんじゃないだろうか」
普通に暮らしているようでいて、心の底に潜む感覚
こういうのを描かせると本当に絶妙ですな…
そしてそういう感覚というのは、時代と関係なくあるもので
愛するとか愛されるとかいうのは本当に難しいものだなあ
とか改めて思ったり。
ちなみにこの作品は、漫画というよりも限りなく絵本に近いです。

別に読書感想文だけのエントリではないのですが(笑)
あとは近況+雑談でズラ長くなるのもアレだからたたむ

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今日は超久しぶりにボクシングの試合なぞ見てみたぞ。
注目の内藤×亀田の次男坊の。って、あれ次男だよな?それもよく知らない私。
試合自体の注目度よりも、この試合の合間にクローズZEROの映画の番宣が出るというから
それを見たくてという全く関係ない理由全開。
オキちゃんの声(ナレーション)聞けて満足したし!

自分の中ではボクシングはユーリ・アルバチャコフの時代で終了していたのだが
今日久々に真面目に見て なんというか まあ…
私の中ではボクシングは非常にストイックなイメージがあるのだけど
現実生で見たら本当に勝者敗者のコントラストが残酷なほどはっきりしてるし…
だけど今日のアレは なんかただの喧嘩みたいだ と…
内藤さんの次の防衛戦はテレビで中継するかな?
ええ 普通のボクシングの試合が見たいと思いまして…

それはそうと今日コンビニで「栄光なき天才たち」の廉価版っていうのかな
最近よく出ている、普通のコミックスよりも装丁安くして
中身を厚くしてるやつ、あれを見かけましてね。
マンチェスター・ユナイテッドの回が収録されているよ!

「栄光なき天才たち」というのは
今を下ること20年前にヤングジャンプで連載されていた作品でして
タイトル通り、天才でありながら栄光の瞬間についぞめぐり合わなかった、
或いは薄幸の天才であるとか、そういった方々の話が網羅されており
連載当時相当ハマったんだよね~。今も手元にコミックスがあって
これ書き終わったらまた読み始める予定。すごい面白いよ。

マンチェスター・ユナイテッドの回 とは
前に一度書いたことがあるような気がしなくもないが
1950年代後半にマンUを襲った悲劇について描かれております。
主力のほとんどを飛行機事故で亡くしてしまうという悲劇、
それを思ったら我々が今いる立場など
ニキビ1個出来たぐらいで死ぬとか騒いでいるようなものだ。

さっき読み返してまた泣けた。コンビニで見かけたら読んでみて。
立ち読みはあまり推奨しない、なぜなら泣けるからだ。
それにしても昨日も今日も「天才」絡みのタイトルであるな。

↓こちらは文庫版

森田 信吾 / 集英社(1997/07)
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今週は連休明けを連敗のくらい気持ちで幕開け…かと思いましたが
会社のサーバーのメール関係ソフトが壊れましてね
くらい気持ちでいるどころの騒ぎじゃなかったですよハハハハハ
Webのほうは使えるからWebメールで対応してるんだけどもさ~
フッ 人生いちいち暗くなってる暇はないぜ と思っていたら

自宅のADSLモデムまで壊れた

この辺夏場の雷で結構壊れたお客さんいるんですよ との由
どうも一撃ではやられなかったものの 徐々に弱って昨日ついに臨終 ということらしい。
てか 監督の雷がうちのモデムに落ちたんだきっとそうだ

メキシコの青い空―実況席のサッカー20年


泣けるトラブルに見舞われていましたが、平行して本も読んでました。
NHKの山本浩アナ(今はえらくなっちゃったんだったよね)の著書が
先月出たばかりだったようで、本屋で見かけて即買いしました。
あともう5分の1ほど読めば読了、ですが
85年のメキシコW杯予選からはじまって、92年のアジアカップ、
翌93年のJリーグ開幕そしてアメリカW杯予選「ドーハの悲劇」、
それを経て97年フランスW杯予選、国立、チャムシル、ジョホールバル。
はじめて立った98年フランスW杯の舞台。
その折々に山本アナが語られた実況、名言を織り交ぜながら当時の舞台裏などが描かれております。
実況ってこういうふうに作られているんだ、と勉強になることもありますが
それ以上に山本アナが20年サッカーの実況の現場で、
実況アナとして選手達とともに、日本のサッカーの為に「戦っていた」ことがわかります。良書。

特に97年のフランス予選などは、初戦ウズベキスタン戦が97年9月7日、
ちょうど10年前の今なんですね。
97年のその頃っていうと、コンサも最初の昇格の年なわけだから
その昇格争いの記憶があってもよさそうなもんなんだが、ない(爆
うちの試合よりも代表応援を取っていた奴等(笑)もいたぐらいだからなぁ。
まあ そんな10年前の実況の言葉を文章で読むと、
頭の中にまるで昨日聞いたばかりのようにはっきりと蘇る。
自分にとってもあの予選の戦いは本当に大事な経験だった。
W杯に出るということは、こんなにも様々な絶望やら邪念やらまた歓喜やら、が含まれているものなんだ と思い知った。

ジョホールバルで延長戦に入る前の山本アナの実況

このピッチの上、円陣を組んで、今、散った日本代表は、
私達にとっては「彼ら」ではありません。
これは、「私達」そのものです。


当時もすごく痺れた記憶があるのだが、今読むと 泣ける。

今、ちょっとばかり苦しくなってきた札幌であるが
このぐらいの苦しさぐらいは味わってこその昇格争いである。
この苦しさは、味わえることこそが幸せなのだ。
若い人達はフランス予選なんて知らないだろうし
(実際「その頃小学校低学年でした」と言われて遠い目をしたこと 有)
サポーターとしては昇格も降格も見たことない という人も少なくない。
なればこそ いまは大事な経験のとき。せいぜい味わっていきましょう(笑

ピッチの上の選手達は「彼ら」じゃないんだよね。本当に。
あれは「札幌の姿」であって、すなわちそれは
「私達」であるんだ。
ファンも選手も 自分に勝たないとね!

Flickrで "I love your football pics!!!" とレッジーナにお住まいの
サッカー撮りの人にコメントいただいておだってます。
日本の一部リーグなの? と聞かれたので
「来年からね!」と言いたいので頑張るよああ頑張るさ!

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